絵心ゼロの60代でもOK AIで孫に贈るオリジナル絵本の作り方

本記事の作成には一部AIを使用しています。内容は運営者が確認・編集のうえ掲載しています。

※本記事掲載の画像はイメージです。実際と異なることがあります。

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「おじいちゃん、これ、ぼくがしゅじんこうなの?」――孫にそう言わせる1冊の絵本を、自分の手で贈れるとしたら、どうしますか。

私は65歳、元ITエンジニアのヒロです。絵心はゼロ、文才もゼロ。昔、姪っ子の誕生日に描いた似顔絵を「これ、だれ?」と聞かれた人間です。そんな私が先日、3歳の孫にオリジナル絵本を手渡しました。作ってくれたのは、ChatGPTと、Microsoftの画像生成AIでした。

「AIなんて難しそう」「パソコンは苦手」――わかります。私も40年システム開発をしてきた身ですが、最初にChatGPTを触った時は「これは本当に私の質問を理解しているのか?」と、眼鏡を外して画面をまじまじと見つめました。けれど、指一本で始められて、1週間後には孫の喜ぶ顔が見られる――こんな体験、他にありません。

この記事では、60代が生成AIを使って孫にオリジナル絵本を贈るまでの道のりを、ツールの選び方から、物語の作り方、プロンプトのコツ、印刷・製本、そして「手渡す日の情景」まで、順番にご案内します。読み終えた時、あなたの指は、たぶん無意識にChatGPTのアイコンを探しているはずです。

AIで絵本って話題に聞くけど…パソコン苦手な私にも、本当にできるのかしら?孫にプレゼントしたいけど、難しい言葉が並んでたら読む気なくなっちゃうわ。

テルさん、安心してください。この記事では「絵心ゼロ・文才ゼロの65歳」が、指一本で孫に絵本を贈るまでの道のりを、包み隠さずお伝えしますよ。0円で始められる方法からお話ししますね。

【はじめに読んで下さい】(免責事項)

【免責事項】
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目次

1. 60代が「孫にAI絵本」を贈りたくなる、3つの理由

まず、なぜ今、60代・70代の間で「孫へのオリジナル絵本」作りがひそかに盛り上がっているのか、そのロジックから紐解いていきましょう。単なる流行ではなく、私たち世代のライフステージと深く結びついた、必然的な動きなんですね。

1.1 市販の絵本では表現できない「うちだけの物語」を残したい

一つ目の理由は、「世界に一冊しかない物語」を贈りたい、という情熱です。書店に並んでいる絵本は、どれも素敵な作品ばかり。けれど、そこに孫の名前は書かれていません。孫がいつも遊んでいる近所の公園も、大好きな赤いトミカも、飼っている三毛猫のミーちゃんも、出てきません。

生成AIを使えば、これがひっくり返ります。「主人公は3歳のハルト。ハルトは恐竜が大好き。そんなハルトが、近所の公園で恐竜の卵を見つけるお話を作って」――この一行を伝えるだけで、AIは物語の骨格を描き始めます。挿絵も同様で、「水彩画風の、優しいタッチの男の子」と伝えれば、その雰囲気で描き起こしてくれる。

本屋で市販の絵本を買うのと、自分の孫を主人公にした絵本を作るのでは、重みが違いますよね。前者は「選んで贈る」、後者は「心を込めて手作りする」。おじいちゃん・おばあちゃんが贈る「うちだけの物語」は、市販品には決して真似できない領域なんです。

1.2 退職後、「まだ何かを創造できる自分」を確かめたい

二つ目の理由は、少し切ないのですが、「まだ、自分は創造する側にいたい」という願いです。これ、同世代の友人と飲んだ時にぽつりと出てくる本音なんですよ。

40年、会社で何かを作ってきた。設計書を書いたり、部下を育てたり、プロジェクトを動かしたり。それが定年を迎えた瞬間、ぽっかりと手元から消える。朝起きても、「今日作るもの」がない。この喪失感は、経験した人にしか分からないかもしれません。

絵本を1冊作ると、完成した「作品」が手元に残ります。薄いA5サイズの冊子でも、これが不思議なくらい、自己肯定感に効く。「自分はまだ何かを世に出せる」――この実感が、退職後のぽっかり穴を少しだけ埋めてくれるんです。

1.3 孫との距離を、物語という形で縮めたい

三つ目の理由は、「会えない時間を、物語で埋める」という発想です。孫が遠方にいる方、多いですよね。私の孫も車で2時間の距離。月に1度会えるかどうか、という頻度です。

そんな時、絵本は強力なアイテムになります。「これ、おじいちゃんが作ったんだよ」――絵本は、私がいない夜にも、孫の本棚で静かに存在し続ける。寝る前にお母さんが読み聞かせてくれる時、孫は「これ、おじいちゃんがつくったの」と言う。そのたびに、私の気配が部屋に浮かぶわけです。

盆と正月だけ会う関係から、「物語を通じて毎日そばにいる関係」へ。これが、絵本が持つ、一番の魔法かもしれません。

2. 「絵心ゼロ・文才ゼロ」でも作れる時代がきた理由

ここまで読んで、「気持ちは分かった。でも、絵なんて描けないし、物語なんて作れないよ」と思った方。わかります、私もそうでした。でも大丈夫。今はもう、絵心ゼロ・文才ゼロでも絵本が作れる時代なんです。

正直に言うと、5年前にこれを言われても私は信じなかったと思います。元エンジニアとしての勘で「いや、それは無理だろう」と一蹴していたはずです。けれど2022年末、ChatGPTという黒船がやってきて、世界が一変しました。

2.1 文章生成AIが「物語のベース」を作ってくれる

文章生成AIというのは、ものすごくざっくり言うと、「大量の本を読んだ図書館司書」みたいなものです。世界中の本・ネット記事・会話を学習しているので、こちらが「3歳の男の子向けに、恐竜と冒険する話を作って」とお願いすると、図書館の全知識を総動員して、それらしい物語の骨格を書いてくれるわけですね。

代表的なものに、OpenAI社の「ChatGPT」、Microsoft社の「Copilot」、Google社の「Gemini」があります。どれも日本語で質問できて、日本語で返事をくれる。もちろん、絵本の文章レベルの日本語もお手の物です。

え、物語ってAIが全部考えてくれるの?それって、人間が作るより面白い話になるんすか?

タケシくん、そこが面白いんですよ。AIは「骨格」を作ってくれるけど、「魂」は入れてくれません。主人公の名前、好きなもの、伝えたいメッセージ――これはこちらが用意するんです。共同作業、ですね。

2.2 画像生成AIが「温かみのある挿絵」を描いてくれる

もう一方の立役者が、画像生成AIです。こちらは「言葉で伝えた内容を、絵にしてくれる道具」ですね。「水彩画風の優しいタッチで、青い空の下、森の入口に立つ3歳ぐらいの男の子を描いて」と入力すれば、その雰囲気で絵を生成してくれます。

画風の選択肢も驚くほど豊富です。水彩画、切り絵、クレヨン画、絵本作家っぽい柔らかいタッチ――言葉で指定すれば、それに近い絵を描き起こしてくれる。プロのイラストレーターに依頼すれば1枚1万円以上かかる作業が、家のパソコンで、しかも多くは無料枠で試せるんです。

2.3 60代の私たちは、すでに「AI絵本作りの主人公」になっている

文章生成AIと画像生成AIの2つが、個人向けに、しかも日本語で使える形で一般公開されたのは、ほんの数年前のことです。つまり、この流れは今まさに始まったばかり。私たち60代は、「AI絵本作り」というジャンルの、文字通り第一世代なんですね。

孫が10代、20代になった時、「最初にAIで絵本を作ってくれたのはおじいちゃんだったな」と振り返る――そんな時代の一番前に、私たちはいるわけです。少しワクワクしてきませんか。

3. まずは無料で。0円で始める「AI絵本作り」3つの道具

「でも、どうせお金かかるんでしょ?」――この不安、先に取り除いておきましょう。結論から言うと、最初の1冊は1円もかけずに作れます。必要な道具は、たった3つです。

  • 文章生成AI(物語を作る役)
  • 画像生成AI(挿絵を描く役)
  • 組み立てツール(絵本の形にする役)

この3つを、すべて無料で用意できるルートをお伝えします。ツール選びで迷っている時間が一番もったいないので、私の結論を先に置いておきますね。

3.1 文章生成AI:無料版ChatGPTまたはCopilot

最初の1冊を作るなら、ChatGPTの無料版、もしくはMicrosoftのCopilotで十分です。どちらもアカウントを作るだけで、一切課金せずに日本語で対話できます。

ChatGPTはスマホアプリが非常に優秀で、指で文字を打ち込むだけで物語を書いてくれます。老眼で小さい文字が辛い方でも、音声入力に切り替えれば、話しかけるだけで物語が出てくる。これ、私が最初に触った時、正直ちょっと感動しました。

Copilotの強みは、Microsoftアカウントがあればすぐ使えること。パソコンに最初から入っているEdgeブラウザの右上に、Copilotのアイコンがもう鎮座しています。別途インストール不要で、思い立った瞬間に話しかけられる手軽さは魅力です。

3.2 画像生成AI:Copilot Image Creator または Canva

挿絵を作るAIは、Copilotに内蔵されている「Image Creator」か、デザインツールCanvaの画像生成機能が無料で使いやすいですね。どちらも日本語でお願いできます。

Copilot Image Creatorは、Microsoftアカウントがあれば毎日一定数の画像が無料で作れます。Canvaも無料プランで月に数十枚の画像生成ができる。1冊の絵本に必要な挿絵は10〜16枚程度なので、無料枠で1冊分は余裕で作れる計算です。

いろんな名前が出てきて、もう混乱してきちゃったわ…結局どれから触ればいいのよ?

テルさん、最初の1冊はCopilot一つで作れますよ。文章も絵も両方お任せできるので、覚えることが一つで済みます。慣れてきたら他のツールに広げればOKです。

3.3 組み立て:Canva または Google スライド

物語と挿絵ができたら、それを1冊の本の形に組み立てる作業が必要です。ここで使うのが、Canvaか、Googleスライド。どちらも無料で、絵と文字を自由に配置できます。

CanvaにはA5サイズの絵本テンプレートも用意されているので、それに沿ってページを作っていけば、素人でも見栄えのする仕上がりになる。Googleスライドは、普段パワーポイント的なものを触ったことがある方なら、感覚的に使いこなせるはずです。

ここまでの道具、全部合計0円。クレジットカードの登録も不要です。これが「まず無料で1冊」の道筋ですね。

4. 1冊の絵本ができるまで。実録・5ステップ完全ロードマップ

道具が揃ったら、いよいよ制作開始です。ここからは1冊の絵本が完成するまでの5ステップを、私が実際にたどった手順そのままにご案内します。所要時間の目安も付けておきますね。

STEP
物語のテーマを決める(所要時間:15分)

まず紙とペンを用意して、3つのことを書き出します。①孫の年齢と好きなもの、②物語の舞台、③伝えたい気持ちや教訓。この下準備なしにAIに話しかけると、ぼんやりした答えしか返ってきません。

STEP
文章生成AIに物語を作ってもらう(所要時間:30分)

ChatGPTまたはCopilotに、書き出した3点を伝えて物語を生成してもらいます。1回で完璧にはなりません。「もう少し優しい結末に」「登場人物を1人増やして」と対話しながら整えていきます。

STEP
ページごとの挿絵を画像生成AIで作る(所要時間:60〜90分)

物語を段落ごとに分け、それぞれに合う挿絵を生成します。画風を統一するため、毎回「水彩画風で、優しい色使い」のような指示を入れ続けるのがコツです。

STEP
Canvaで絵本の形に組み立てる(所要時間:60分)

A5サイズの見開きレイアウトに、挿絵と文章を配置していきます。文字は思い切って大きめに。読み聞かせの際、少し離れて見ても読める大きさが目安です。

STEP
印刷して1冊の絵本にする(所要時間:30分〜数日)

家庭用プリンターで印刷する、ネット印刷のフォトブックサービスに発注する、タブレットで見せる――用途と予算で選択肢が分かれます。

4.1 【STEP1】物語のテーマを決める

最初の一歩、ここを飛ばすと後が辛くなります。紙に3つだけ書き出してください

STEP1で紙に書く3つの項目
  • 孫の年齢と、今ハマっているもの(恐竜・電車・お姫様・虫・猫など)
  • 物語の舞台(森・宇宙・海の中・公園・おばあちゃんの家など)
  • 伝えたい気持ちや教訓(勇気・優しさ・家族の大切さなど)

この3行があれば、AIに渡す初回プロンプトはほぼ完成したようなものです。元エンジニアの目線で言うと、これは「要件定義書」のミニ版ですね。仕様が曖昧なままシステムに投げても、良いアウトプットは返ってきません。AIも同じです。

4.2 【STEP2】文章生成AIに物語を作ってもらう

STEP1で書いた3行を、ChatGPTやCopilotに話しかける形で伝えます。例えばこんな感じです。

3歳の男の子「ハルト」を主人公にした絵本の物語を作ってください。ハルトは恐竜が大好きです。物語の舞台は近所の公園。テーマは「勇気を出して友達を助ける」です。12ページぐらいの分量で、1ページ3行程度の文章にしてください。

これをそのまま貼り付けるだけ。送信ボタンを押すと、AIは数秒で物語の下書きを返してくれます。

ここからが腕の見せどころ。1回で完璧な物語にはなりません。私が先日作った絵本でも、最初の下書きは「ハルトが公園で泣いている友達を見つけ、恐竜が出てきて一緒に助ける」という普通の展開でした。そこで私は追加でこう書きました。

もう少し、ハルトが内気な子どもであることを最初に描写してください。そして、最後のページに「おじいちゃんが教えてくれたおまじない」が出てくるようにしてください。

するとAIは瞬時に書き直しに入る。この「対話で育てていく感覚」こそがAI絵本作りの醍醐味なんです。自分の頭の中にある「こうしたい」を言葉にすると、それがどんどん形になっていく。こんな経験、なかなかできません。

4.3 【STEP3】ページごとの挿絵を画像生成AIで作る

物語ができたら、段落ごとに挿絵を作ります。例えば1ページ目が「ハルトは、公園のすべり台の裏で、小さな卵を見つけました」という文章なら、こう頼みます。

水彩画風の優しいタッチで、3歳ぐらいの日本人の男の子が、公園のすべり台の裏で、不思議な光を放つ小さな卵を見つけている場面を描いてください。暖かい色合いで、絵本の挿絵らしい柔らかさで。

ここで正直にお伝えしておきたい「落とし穴」があります。AIはキャラクターの顔を毎ページ完全に一致させるのが、実はまだ苦手です。1ページ目のハルトと3ページ目のハルトは、微妙に違う顔になります。

対策としては、①画風を毎回同じ言葉で固定する、②服装を固定する(「青いTシャツに白い半ズボン」など)、③絵本全体のトーンを「水彩画風」など統一する、の3点です。完璧を目指さず「同じ絵本の世界観である」と感じられれば十分、と割り切るのが大人の知恵ですね。

4.4 【STEP4】Canvaで絵本の形に組み立てる

物語と挿絵が揃ったら、Canvaを開いて組み立て作業に入ります。CanvaのトップページからA5サイズの新規プロジェクトを作り、1ページずつ挿絵と文章を配置していく。

  • 文字は20〜24ポイントと大きめに。孫が自分で読めるようになった時のことも考えて
  • フォントは丸ゴシックなど、柔らかい印象のものを選ぶ
  • 表紙にはタイトルと、さりげなく孫の名前を入れる
  • 裏表紙には奥付として「◯◯◯◯年◯月 おじいちゃんより、ハルトへ」と添える

奥付に自分の手書きの署名を入れたい場合は、紙に書いた署名をスマホで撮影し、Canvaにアップロードして貼り付ければ完成です。この奥付が、後から効いてくる。娘一家が絵本をめくった時に、「おじいちゃんの手書きサインがある…」と胸を打たれる、らしいです。

4.5 【STEP5】印刷して1冊の絵本にする

最終形態の選択肢は、大きく3つあります。

スクロールできます
方法費用の目安仕上がり
家庭用プリンター+簡易製本500〜1,000円手作り感のある素朴な仕上がり
ネット印刷(フォトブック系)2,000〜4,000円市販品に近い綺麗な仕上がり
タブレットで見せる0円紙の手触りはないが気軽

初めて1冊作る方には、ネット印刷のフォトブックをおすすめしたいですね。しまうまプリントやカメラのキタムラなどで、スマホから写真を選ぶ感覚でフォトブックが作れます。ハードカバーで1冊3,000円前後。孫に手渡す「特別な1冊」には、やっぱり製本された本の重みがあると、私は思うんです。

5. AIに「伝わるお願い」をする。プロンプトのコツ3つ

ここまで読んで、「AIに指示を出すのが一番難しそうだ」と感じた方も多いと思います。そうなんですよ、ここがつまずきどころです。でもコツさえ押さえれば、料理レシピを書くのと変わりません。3つのポイントをお伝えします。

5.1 具体的に。「可愛い絵」より「3歳児が好きそうな水彩画風のクマ」

AIが一番苦手なのは、抽象的な言葉です。「可愛い絵」「いい感じの話」「孫が喜びそうな物語」――こういう言い方だと、AIは途方に暮れます。

これを具体的にすると、精度が段違いに上がる。「3歳児が好きそうな、丸っこい水彩画風のクマ。色は薄い茶色で、大きな優しい目。口元には小さな笑み」――ここまで書くと、AIは迷わず描き出します。

「難しいな」と思いましたか。大丈夫、最初はこれもChatGPTに聞けばいいんです。「3歳児向けの絵本の挿絵を作りたい。画像生成AIに伝えるための、具体的な指示文を一緒に考えて」と頼めば、AIが一緒に考えてくれます。

5.2 段階的に。一度に全部を伝えず、ひとつずつ修正する

2つ目のコツは、「対話で育てる」という考え方です。最初のプロンプトで完璧を目指さず、返ってきた結果を見て、ひとつずつ修正する。

1回で完璧にならないなら、面倒じゃない?私、あまり粘り強くないのよ…

テルさん、これは職人さんに弟子入りした新人を育てる感覚に近いんですよ。最初は見本を見せながら「こうじゃなくて、こう」と伝えていく。数回のやり取りで、AIがこちらの好みを掴んでくれます。

具体的な手順はこうです。①ざっくりした最初の指示で、ひとまず作らせる。②返ってきたものを見て、気になる箇所だけを指摘して直させる。③また返ってきたものを見て、さらに修正する。この繰り返しで、3〜5回もやり取りすれば、ほぼ理想形に近づきます。

5.3 画風は固定。毎ページ同じ言葉を入れ続ける

3つ目のコツは、挿絵を作る時の「画風固定のおまじない」です。AIは毎回新しく絵を描くので、何も指定しないと、ページごとにバラバラの絵柄になる。

対策はシンプルで、毎ページ同じ「画風指定の言葉」を頭に付けるだけ。例えば「水彩画風、パステル調の優しい色使い、絵本『ぐりとぐら』のような柔らかいタッチで」――この一文を、毎回の画像生成プロンプトの頭に貼り付け続けるんです。

これだけで、絵本全体のトーンがぐっと揃う。元エンジニアらしい言い方をすれば、「定型文を変数化して使い回す」発想ですね。毎回ゼロから書かなくていいので、指も疲れません。

6. 孫の年齢別。喜ばれる物語テーマのヒント

「物語のテーマが思いつかない」――これ、意外と多い悩みです。0歳から8歳ぐらいまで、年齢ごとに喜ばれる物語の作り方は違います。ここでは3つの年齢帯に分けて、ヒントをお伝えしますね。

6.1 0〜2歳:繰り返しと擬音の世界

このぐらいの年齢は、まだストーリーを追う力がありません。けれど、音の響きとリズムには敏感に反応します。「ぴかぴか」「ざあざあ」「ぴょんぴょん」――擬音語を繰り返す絵本が喜ばれます。

ページ数は8〜12ページと短めでOK。AIに「0歳の子ども向けに、『ぴかぴか』という擬音を繰り返し使った絵本を作って」と頼むと、それらしい短文の連続を作ってくれます。絵は、ハッキリした色と、大きなモチーフが中心になるよう指定しましょう。

6.2 3〜5歳:冒険と主人公

3〜5歳になると、物語の因果関係を追えるようになります。そしてこの年齢の絶対的な正解が、「孫自身を主人公にする」こと。

「ハルトくんが、恐竜と冒険する話」「ユウナちゃんが、お姫様になって森を救う話」――本の中で自分の名前が主人公として呼ばれるのは、この年齢の子にとって特別な体験です。「おばあちゃん、これ、ほんとにわたしのこと?」と聞かれる瞬間、絵本を作った人間冥利に尽きますよ。

6.3 6歳以上:家族の物語・思い出の伝承

6歳を超えると、複雑な物語やメッセージを受け取れるようになります。ここでおすすめしたいのが、「家族の歴史を絵本化する」というテーマ。

例えば、孫のお父さん・お母さんの小さい頃のエピソードを、絵本の形で残してあげる。「パパが5歳の時に、大きな犬を見て泣いた話」「ママが初めて自転車に乗れた日の話」――こういう家族の記憶は、放っておくと忘れ去られていきます。絵本の形で残せば、3代にわたって受け継げる資産になる。これは市販の絵本では絶対に手に入らない価値ですね。

7. 始める前に知っておきたい。AI絵本作りの3つの注意点

ここまでAI絵本の素晴らしさをお伝えしてきましたが、始める前に知っておくべき注意点も3つあります。どれも致命的なものではありませんが、知らずにハマると面倒なことになる落とし穴たちです。

7.1 著作権:既存キャラクターを真似させない

1つ目は著作権の問題です。画像生成AIに「アンパンマン風の絵を描いて」「ディズニー風のお姫様を出して」「有名アニメのキャラクターを登場させて」といった指示は、絶対に避けてください。

理由は2つ。①既存キャラクターには著作権があり、勝手に真似た絵を作ると権利侵害になる可能性がある。②AI自体が最近、有名キャラクターの生成を制限する方向に動いており、不自然な絵が出てくる場合がある。

大事なのは、「自分と孫だけのオリジナルキャラクター」を作ることです。「おさるのジジ」「くまのもちこ」――名前も自分で考えて、AIにその設定を伝えて描いてもらう。これが創造の楽しさの核ですし、本当の意味で「世界に一つだけの絵本」になる道なんです。

7.2 有料プラン:月額課金の落とし穴

2つ目はサブスクリプション(月額課金)の管理。AIツールの多くは、より高機能な版を月額料金で提供しています。ChatGPT PlusやCanvaの有料プランなどがそれに当たります。

無料トライアルって解約忘れると地獄っすよね。俺も動画配信サービスでやらかしたことあるっす…

タケシくん、まさにそこですよ。登録と同時に、解約日をスマホのカレンダーに入れるのが鉄則です。それと、まずは無料枠で1冊作ってから、「もっとやりたい」と思った時だけ有料に進む。この順番を守ればまず失敗しません。

具体的には、①無料版の範囲で1冊作ってみる、②物足りないと感じたら、月額料金・解約方法を必ず確認、③登録と同時に解約方法をメモ、④スマホのカレンダーに解約検討日を入れる。この4ステップを習慣にすれば、「気づいたら半年課金されていた」事態を防げます。

7.3 個人情報:孫の名前・写真の扱い

3つ目は個人情報の保護です。AIに投げた質問や画像は、サービスによってはAIの学習に使われる可能性があります。つまり、孫のフルネームや、顔写真をそのままアップロードすると、データとして残る可能性があるんですね。

対策はシンプルです。

  • フルネームではなく、「ハルト」「ユウナ」など下の名前だけを使う
  • または愛称・ニックネームで代用する(「ハー君」「ユウちゃん」など)
  • 孫の顔写真はAIにアップロードしない。見た目は言葉で伝える
  • 住所・学校名・電話番号などは絶対に入れない

ここを気にしすぎて萎縮する必要はありませんが、「下の名前+特徴の言葉での描写」で十分すてきな絵本は作れます。むしろ、写真をそのまま使うより、「AIが解釈した孫のイメージ」に味がある、というのが私の発見でした。

8. 完成した絵本を手渡す日。AIが作れない、たった一つのもの

ここからは、少し個人的な話を書かせてください。完成した絵本を孫に手渡した、あの日の景色のことです。

8.1 製本したら、まず自分で読み返してみる

ネット印刷から届いた封筒を開けた時のことは、今でもはっきり覚えています。茶色いクッション材に包まれた、A5サイズのハードカバー。想像より少し重い。表紙をめくると、自分がAIと二人三脚で作った物語が、製本された本の中に並んでいました。

老眼鏡をかけ直して、最初から読み返してみる。なんだかもう、これだけで胸にこみ上げてくるものがありました。自分で作ったはずなのに、まるで他人が書いた本のように、物語に引き込まれる。そして、最後のページの奥付。「二〇二五年 〇〇の日 おじいちゃんより、ハルトへ」――ここに、自分の字で署名を入れた時の、ペン先がほんの少し震えた感触は、忘れません。

8.2 孫が絵本を開いた瞬間の景色

娘一家が遊びにきた日、包装紙に包んだ絵本をそっと孫の前に置きました。「これ、じいじがつくったほんだよ」――孫は一瞬、きょとんとした顔をしました。そして包装紙をビリッと破って、表紙のタイトルと、主人公の名前「ハルト」を指差したんです。

「これ、ぼく?これ、ぼくのなまえ?」――目が、まんまるになりました。隣で娘が「ほんとだ、ハルトが主人公だ」と声を上げる。孫は床にペタンと座り込んで、絵本を開き始めました。

1ページ目を見て、「これ、うちのちかくのこうえんだ」。2ページ目、「あ、きょうりゅう!」。3ページ目、「ハルトがきょうりゅうとおはなししてる」。ページをめくるたびに、孫の声が高くなる。私は、ただそれを眺めていました。AIが作った絵の、細かい不完全さも、画風のばらつきも、その場にいた誰も気にしていませんでした

帰り際、孫は絵本を両手で胸に抱えて、「これ、もってかえる」と言いました。娘が「おじいちゃん、ありがとうって言おうね」と促す。孫は絵本を抱えたまま、私を見上げて「じーじ、ありがとう」――ここで、ちょっと眼鏡が曇りました。老眼鏡のせいだと思います、たぶん。

8.3 絵本は、渡した後も育っていく

後日、娘から写真付きのLINEが届きました。寝る前に、絵本を開いて、自分で声に出して読もうとしている孫の姿。まだ字は読めないので、絵を見ながら物語を思い出して、自分なりに語り直している。「これ、じいじがつくったの」と、毎晩言っているそうです。

この話をすると、同世代の友人の何人かが「俺もやってみようかな」と言い出しました。で、こう言う人もいます。「でも、AIが作った絵本って、味気なくないか?」――わかります、その気持ち。けれど、実際に孫が絵本を抱えて眠る写真を見た時、私は思ったんです。AIは、絵と物語を作ってくれる。けれど、そこに「孫への愛情」を入れるのは、こちらの仕事だ。そして、愛情の部分は、AIには絶対に作れません。

絵本は、渡した後も育っていきます。孫が成長すれば、読まれ方も変わる。次の誕生日には、また新しい物語を作ろう――そう思った時、退職後のぽっかり空いた時間が、ゆっくりと埋まっていく気がしました。

9. よくある質問(FAQ)

最後に、同世代の方からよく聞かれる質問に、まとめてお答えしておきますね。

Q1. パソコンが苦手でも、スマホだけで作れますか?

はい、スマホだけでも作れます。ChatGPT・Copilot・Canvaはすべてスマホアプリがあります。ただし、印刷前の最終確認は画面の大きいパソコンの方が楽なので、最終段階だけ家族に画面を貸してもらうのも手です。

Q2. 全部で何時間かかりますか?

慣れれば1冊5〜8時間。初回は挿絵の試行錯誤で10時間を超えることもあります。一気に作る必要はなく、何日かに分けて作るのが現実的です。私は平日の夜に少しずつ進めて、1冊を2週間で完成させました。

Q3. 挿絵のクオリティに満足できない時は?

プロンプトを変える、別のAIツールを試す、画風を「手描き風」にしてむしろ粗さを味にする、などの対処があります。「完璧」を目標にせず、「我が家らしさ」を目標にする発想転換が、挫折を防ぐ最大のコツです。

Q4. 製本費用はどのくらいかかりますか?

家庭用プリンター+簡易製本なら500〜1,000円程度。ネット印刷のフォトブックサービス(しまうまプリントなど)なら、ハードカバーで1冊2,000〜4,000円が相場です。孫への贈り物なら、フォトブックの方が本らしい重みがあっておすすめです。

Q5. 1冊作ったら、それで満足してしまいそうです

むしろ1冊目が本当の始まりです。誕生日・クリスマス・入園・入学など、イベントごとに1冊ずつ作っていくと、家族の歴史そのものが絵本シリーズとして残ります。2冊目からは制作時間が半分以下になるので、続けやすくなりますよ。

10. まとめ AIは魔法じゃない。でも、孫への愛情は魔法になる

長い記事にお付き合いいただき、ありがとうございました。最後に、この記事の要点だけ、改めて整理しておきますね。

  • 絵心ゼロ・文才ゼロでOK。必要なのは、孫を想う気持ちと、指一本の勇気だけ
  • 最初の1冊は0円で作れる。ChatGPTまたはCopilotの無料版から始めればいい
  • 5ステップで完成。テーマ決め→物語→挿絵→組み立て→印刷の順で進める
  • 完璧を求めず、AIとの対話を楽しむ。試行錯誤そのものが新しい趣味になる
  • 手渡した瞬間の孫の顔が、最高の報酬。これはAIには作れない、あなただけの贈り物

「AIなんて難しい」「自分には無理」――そう思っていた数年前の自分に伝えたいことがあります。AIは、あなたの絵心や文才の代わりをしてくれるわけじゃない。AIがしてくれるのは、あなたの頭の中にある「孫への愛情」を、絵本という形に翻訳してくれることだけ。だから、愛情さえあれば、技術的なハードルはほぼゼロに近い。

今日、この記事を読み終えた後、まずやってほしいことは一つです。ブラウザの別タブでChatGPTかCopilotを開き、「3歳の孫に絵本を作りたい」と話しかけてみてください。それだけで、AIはあなたを相棒として受け入れてくれます。あとは、対話しながら、一緒に物語を育てていくだけ。

定年は終わりじゃない、第二章の始まりです。その第二章の最初のページに、孫の笑顔を描いてみませんか。AIは魔法じゃないけれど、あなたの愛情は、きっと魔法になりますよ。

孫の本棚に、あなたが作った1冊が並ぶ日を、心から応援しています。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

本記事の注意事項(免責事項)

最後までお読みいただきありがとうございました。本記事の内容は筆者の個人的な見解や体験に基づくものであり、読者様の状況や環境によって最適な答えは異なります。情報を参考にされる際は、必ずご自身の判断でご活用ください。当ブログの情報を利用したことによるいかなる損害についても、筆者は一切の責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。

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